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イギリスの医療システム 「GP制度」と「病院の種類」について

こんにちは
本日はイギリスの医療システム「GP制度」と病院の種類についてご案内です。

目次

GP制度とは

GPとは、「General Practitioner」の略で、日本語では「かかりつけ医」と言われることが多いです。
日本に馴染みのない制度ですが、GP制度を利用している国ではどのような症状でもまずはGPに行きます。
※「眼科・歯科・緊急科」はそれぞれ「眼医者・歯医者・総合病院」に行きます。

例えば、「高熱」でも「生理痛」でも「激しい頭痛」でも「蕁麻疹」でもあらゆる体の不調を感じたらGPに連絡をします。
その為、ビザを保有されている方は、イギリスに到着しお家が決まったらGPの登録をする必要があります。

GP訪問の流れ

下記の流れは、GPに登録されている事を前提としています。
イギリスはデジタル化が進んでいるので、GPとの連絡は専用のオンラインシステムを使う事も多いです。

STEP
GPにアポイントの依頼をする

体調が悪いと感じたら、オンライン上でGPに連絡するか電話を行います。

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症状のヒアリングを行います

電話口で簡単なヒアリングを行います。
オンラインで画像のアップを依頼される場合もあります。

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薬局に行くように促がされる

非常に多いパターンですが、「まずは薬局に行って相談して下さい。」と回答が来ます。
症状がある場合は、薬局に行き市販薬で対応します。

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2週間~1カ月程度は市販薬で様子を見る

傾向的に2週間~1カ月程度、市販薬を服用、塗り薬等で対応し様子を見る。
改善した場合は、これ以上なにもする事はありません。

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改善しない場合は再度GPに連絡をする

GPに連絡をするときに、何の薬を利用したのか説明します。
この段階で、初めて予約が取れますが、大体1カ月前後待ちます。

STEP
GPの訪問

GPには、利用していた薬を持って行き、症状を説明します。
診察時間は15分以内に終わる事が多く、薬を処方して貰える場合もあります。

STEP
薬局に行く

GPで薬局がどこがいいのか聞かれるので、自宅付近の薬局を依頼しましょう。
次回以降、薬のみ処方してくれる場合があります。

基本的に予約は1カ月待ち

とにかくイギリスのGPは予約が取れないです。
予約が取れないので、直接行かれる方もいます。
その場合は、「長時間待つ」か「予約を促される」のどちらかが多いです。

イギリス人の考え方的には、「風邪、蕁麻疹、下痢、嘔吐、打撲」あたりはすぐに連絡をせずに、2~3日様子を見る方が多いです。頻繁にGPに行かれると少し不思議な感じがします。
このシステムに慣れると、「多少の体調不良なら、病院に行く必要がない」と言う事が分かるので慣れます。

専門医による診察

日本の医療制度を考えると、皮膚疾患は皮膚科、骨や筋肉の異常は整形外科と専門医に診てもらう事が一般的です。しかし、GP制度は全体的に診察をしてくれるため、登録先のGPによって得意不得意があります。

日本の医療制度の感覚に慣れると、初めの方は不便に感じますが、GPが専門医の診察が必要と判断すれば、総合病院へ紹介されます。

総合病院に紹介されると、総合病院から直接患者に連絡が来て、検査や診察の予約を行っていきます。
必要に応じて、入院・手術となりますが、ここまで来ると「待たされる」と言う事はなくなります。

私の経験談としては、難しい病気や珍しい病気・生死にかかわる病気などは、優先度が高いと感じています。
この段階で日本の医療制度よりイギリスの制度の方が便利だなと感じました。

総合病院の緊急科

イギリスでは、慢性的な人手不足と患者の増加で、緊急科でも中々見て貰えない事で有名です。
現在の状況は、イギリスの問題の一つとして捉えられていますが、すぐに解決するのは難しいです。
待ち時間として、48時間前後待つことも当たり前で、当日中に見て貰えればラッキーと言う感覚です。

私が緊急科に行ったときの率直の感想としては、「あきらかに生死を彷徨うような症状」であれば直ぐに診察に回されます。血液検査の結果や画像診断で「至急対応が必要・手術が必要」と判断された場合も、3日以内に入院の手配に入り、手術も1週間以内の手配で、驚く程対応が早く、全てが連携されていました。

こちらも私の感想となりますが、数値化しにくい体調不良(吐き気・痒み・痛み等)や発熱は傾向的に待たされる可能性が高く感じました。

病院の種類

イギリスの病院は大きく分けて2つあります。

・ Public
・ Praivate

Public 病院

NHSが運営している病院は全てPublic病院です。そのため、GPもPublic 病院です。

Publicの特徴は、国が運営しているため、ビザを保有されている方は全ての医療費が無料です。
デメリットは待ち時間が長い事で、後は特に不満に思う事は感じません。

お医者さんのクオリティを聞かれることがありますが、総合病院まで行くとPublic の方が優れていると認識している方が多い印象です。

Private 病院

Private 病院は、私立の病院の事です。医療費は実費負担する必要があり、イギリスが運営している健康保険は利用出来ません。
プライベートの医療保険や海外医療保険では、医療費が下りる可能性はありますが、詳しくは保険会社にお問い合わせください。

Privateの病院は、日本語対応があったり、専門医に直接見てもらう事が出来ますが、とにかく高いです。
1回の診察で£100(約¥16,600)前後する場合もあり、生活をしている中ではあまり縁がありません。

Private の総合病院もありますが、入院費が高く「1日辺り £1000」前後かかります。
そのため、10日間入院すると、£10,000(166万円)前後しても不思議ではありません。

さいごに

イギリスでは、軽い体調不良では病院に行くのは一般的ではありません。
市販薬で様子を見て、改善しなければ病院に行く方が非常に多いです。

初めての留学の場合は、一通りの薬は持ってきてもいいかなと個人的には思います。しかし、イギリスの生活に慣れてくると、ヨーロッパの薬でも問題ないと言う事に気づくので、私は日本から持ってきている薬は少ないです。

以上が、おおまかなイギリスの医療制度です。


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この記事を書いた人

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